腸内細菌減少のリスク

ペニシリンなどの抗菌薬を2歳までに服用した乳幼児は、ぜんそく、鼻炎、アトピー性皮膚炎などの免疫異常によっておこるアレルギー疾患の発症リスクが、服用経験のない乳幼児と比べ1.4~1.7倍になるとの調査結果が発表されました。

抗生物質の使用により腸内細菌の減少や種類の変化がおこり、乳幼児の免疫機能の低下したことが原因と推定されています。このような腸内細菌の減少は、抗生物質に限らず、食品の保存料や添加物によっても起きます。

長寿者の腸内には土壌菌が多い

これまでに、人間の免疫の司令塔は脳内にあるとされていましたが、実際には、免疫細胞の60%以上は腸内でつくられていることが明らかになりました。このため、腸は第2の脳と呼ばれています。そして、この免疫生産には、共生する腸内細菌が不可欠な要素で、実験的に腸内細菌を除くと免疫能は大幅に減退します。この腸内において、免疫細胞を一番多く生産する部位パイエル板に分布する細菌を調べると、その70%は土壌菌であることが明らかにされ、加えて、長寿者の腸内に土壌菌の多いことも報告されました。 そして、これまでに腸内細菌の主体は乳酸菌、ビフィズス菌とされていましたが、これらは全体の10%以下であることが判明しています。

発酵食品の有益微生物

土壌菌は、発酵食品に多くふくまれ、漬物、納豆や味噌中にも生息します。これらの食品の主体はバチルス菌や酵母とされてきましたが、土壌菌が半数を占めることもまれではありません。

そして、空気中にも浮遊しているので、煮物料理などを一晩おくと土壌菌が多くなります。これらを緩やかに温め食すことで菌を摂取することができ、また、海藻や農薬を使用していない生野菜などの表面にも付着しています。味噌汁も、沸騰する前に火を止めると美味しいという伝承は、微生物を保存するという配慮があるのではないでしょうか。

これらの食物で、悪い匂いがしなければ、ほぼ善玉の土壌菌がいると考えることができます。発酵と腐敗とは微生物の行う同じような反応といわれ、事実、人間によいものをつくる場合は発酵、害になる場合は腐敗と定義されます。

土壌菌が経口的に摂取されると、腸が善玉菌と認識すれば受け入れ、このような腸の判別能力については、多くの研究報告があります。

健康を増進する善玉菌研究のプロフェッショナル 「バイオプロジェクト(株)」